活動レポート:こども映画教室CCAJ2026 オンライン上映会

こども映画教室CCAJ2026 ドイツにてオンライン上映会開催!

「映画、100歳の青春(Le Cinéma, Cent Ans de Jeunesse)」は、これまで世界23か国以上のこどもたちが参加してきた、フランスの国際的映画教育プログラムです。プログラムを監修するのはフランスの映画教育の第一人者であるアラン・ベルガラ氏。毎年、ベルガラ氏が1つのテーマを設定し、こどもたちはそのテーマにそった古今東西の名作を鑑賞し、短編作品を制作。最後にはドイツの上映会場に各国からこどもたちが一堂に会し、それぞれの作品を発表し合います。

日本では早川千絵監督(『ルノワール』『PLAN 75』)を特別講師に迎え、2026年1月-2月に11日間のワークショップを開催。完成した作品がドイツでオンライン上映されました。

▶︎制作WSの活動レポート

 

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2026年6月10日(水)、今年はドイツ・ヴィースバーデンのカリガリ劇場でCCAJの上映会が開催されました。この日の午前はブルガリア、イタリア、ポルトガル、そして日本が参加しました。
不安定な社会情勢もあり日本チームは現地での参加は叶いませんでした。しかし、日本側のスタッフであるそうちゃん(髙橋壮太さん)が会場入りしオンラインで会場と日本をつないでくれたおかげで、交流を深めることができました。

上映会に先駆けてCCAJから日本の作品について2つの質問が届きました。

質問①「これまで上映されたさまざまな作品では、「ここ」と「よそ」(here and there)というテーマに対して多様なアプローチがみられました。日本の作品ではある人物の「まなざし(視点)」に焦点を当てることでこのテーマに取り組んでいます。より具体的には、1人のまなざし(あるいは視点)が他者と共有されうることを描いています。この点について、もう少し詳しくお話しいただけますか。」
質問②「Y字の形をした木というモチーフについて、このモチーフはとても神秘的です。作品を観始めたとき私たちはこの物語が少女の眼鏡についての話になるのだと思いました。しかし実際には、彼女がその木をどのように見ているのかについて描かれているように思えます。彼女は近視であるため、その木の見え方は少し特別です。そして映画の終盤で、彼女はその木の見え方、つまり自分の視点を誰かと共有することに成功します。そして、自分の視点を共有できたことで、彼女の気持ちが少し軽くなったような印象を受けます。この木についてもう少し詳しく教えていただけますか。また、「自分なりの世界の見え方を誰かと共有できることは、とても前向きで価値のあることだ」という考えについてもお聞かせください。」

18時すぎ、オンライン上にぞくぞくと参加者のみんなが集まりだします。2月に映画を作ってから久しぶりの顔ぶれにみんな少し緊張したような、恥ずかしそうな様子でした。日本の上映が始まるのは18時45分頃の予定。それまではCCAJからの質問の答えをみんなで考えます。質問1については、様々な意見がでました。質問を聞いて改めて主人公の視点の効果に気が付いた子もいれば、撮影時から意識して取り組んでいる子もいました。質問2については、全員が一貫してロケハンでY字の木を見つけて映画に取り入れたいと感じたことを話していました。 いよいよ日本の上映が始まりました。みんなが緊張して見守るなか会場の電気がつくと大きな拍手に包まれました。みんなの顔がスクリーン上に映し出され、会場のこどもたちと手を振りあい挨拶をかわしました。

ここからは質問タイム。CCAJからの質問のほかにも会場にいるこどもたちが沢山質問をしてくれました。「手持ちでの撮影方法はわざとですか?」「女の子が映画の最後でいなくなるのはなぜですか?」「東京には美しい場所が多くありますがなぜロケ地をあの公園にしたのですか?」など撮影方法やお話の内容まで幅広い質問が飛び交いました。
ひとつひとつの質問に順番にこたえていきます。うまくまとめられずともみんな一生懸命に自分の言葉で伝えていました。実際にカメラを担当した参加者が「主人公の視点を表現するためにわざと手持ち撮影を行った」ことを答えました。また、実際に役を演じた参加者からは「不思議な少女が実際に存在したかどうかは観客が感じたように判断してほしい」と答えていました。

最後にCCAJの芸術監修であるアラン・ベルガラさんからは「日本とは文化の違いがあるが、ヨーロッパの私たちにも理解しやすい映画であった。アイデアを出すことは簡単だがそれをしっかりと実現し表現できていることが素晴らしい」と講評もいただきました。
現地での参加はかないませんでしたが、オンラインを通して日本の作品への感想や質問を多くもらい、こどもたちもとても誇らしげな様子でした。8月には、他国の作品をみんなで鑑賞し、議論する合宿も予定されています。